行動経済学ナッジ(nudge)の要素を取り込んだアプローチについての考察

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ここ数年のマーケティングの手法で、行動経済学の要素である「ナッジ(Nudge)」を取り入れたものをよく見かけます。

その具体的な事例

▼思わず登りたくなるしかけで健康促進

▼ポイ捨て防止につなげる、吸い殻で投票するゴミ箱

ナッジ(nudge)とは?

「ひじで小突く」「そっと押して動かす」という意味らしいです。

行動変容をそっとうながすその「ナッジ」は、例えるならお母さんゾウが子ゾウを鼻でやさしく押し動かす様子に近く、行動科学の知見からは、「望ましい行動をとれるよう人を後押しするアプローチ」と位置づけられています。

そのナッジ(nudge)という考え方は、人が意思決定する際の環境をデザインすることで自発的な行動変容を促すのが特徴です。

2017年シカゴ大学のリチャード・セイラー教授が、ノーベル経済学賞を受賞したことがきっかけでこのナッジという考え方は大きな注目を集めることとなり、その後実際にイギリスのキャメロン政権やアメリカのオバマ政権下でも用いられていたらしいです。

 

通常よく見かける

  • ○○がお得です!
  • ○○は効果があります!
  • ○○は最高です!

などのように一方的にブランドを押し付けるのものとは真逆のちょっとした工夫やきっかけを仕込むことによってこちらが望む行動に誘導するという考え方です。

 

あらためて大事だなと思ったこと

メッセージをデザインし発信する仕事をする者としてあらためて思ったことは、望ましい行動や導くべき方向とされるものが、対象者にとって本当に望ましいものなのかどうかを事前に徹底的にと議論する必要があるということ。

当たり前といえば当たり前ですが、その根本的な部分を、より客観的な目を養いながらしっかりと幾重にも協議したうえで最高のメッセージをお届けすることが大事だと思いました。

そんな中でも以前デザインさせていただいたこれ(看板↓)なんかは、結構ナッジ効果があるようです(笑)

日中の看板

その他の事例もぜひご覧ください

【参照サイト】ナッジ(行動経済学)とは・意味